投稿日:2023.9.25
出っ歯になりたくない!出っ歯を防止する方法は?
こんにちは。
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
日本人は比較的歯並びが悪く、出っ歯は10人に1人以上の割合を占めています。
出っ歯は気になるけど、歯列矯正は費用と時間がかかる事が悩ましいですよね。
しかし放っておくと歯は日々動いていて歯並びも変化していくため、出っ歯がひどくなる可能性があります。
日常生活の中で少し意識するだけで出っ歯を防止したり、進行を抑制する方法があります。
本格的に歯並びを綺麗に治すには矯正治療が必要ですが、現状を悪化させないことは可能です。
ご自身でできる対策方法を紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
目次
出っ歯の種類
日本人の12.9%の方が出っ歯と言われていますが、出っ歯の中でも種類が3つあるのをご存知でしょうか。
1.骨格性上顎前突
骨格が問題で上顎の前歯が前に出ている状態です。
上顎が過剰に成長したり、下顎の成長が劣ることが原因で上顎が全体的に前に突出して見えます。
歯並びが正常な方も中にはいますが、骨格のレベルによっては歯列矯正では困難で外科手術が必要な場合があります。
2.歯槽性上顎前突
歯並びが問題で、上顎の前歯が前に傾斜している状態です。
骨格は正常ですが顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪く、歯が綺麗に並ぶスペースがないため、歯並びが乱れるケースが多いです。
歯並びの状態によっては抜歯は必要なケースもありますが、矯正治療で改善されます。
3.骨格性上顎前突+歯槽性上顎前突
上記で説明した、骨格性と歯槽性の両方の要因を持っている状態で、比率は比較的多いです。
日本人は出っ歯の割合が多く珍しくありませんが、ご自身がどの種類に分類されているのかで対策方法や治療方法が異なります。
出っ歯になる原因
原因には先天的な要因と後天的な要因があります。
先天的な要因には遺伝があり、顎の大きさや上顎前突などの骨格は両親から遺伝する可能性が高いです。
歯並びは遺伝によるものが80%、後天的な原因が20%関与すると考えられています。
後天的な原因は日常的に行っている癖や口呼吸です。
特に幼少期の内から習慣付いている方は改善しなければ出っ歯が悪化していくでしょう。
以下の悪習癖には注意が必要で、思い当たる癖があれば改善することが出っ歯の予防、悪化を防ぐことに繋がります。
口呼吸
鼻で呼吸せず常に口で呼吸を行っていると、お口の周りの筋肉が弱まり、唇と舌の圧力の
バランスで綺麗な歯列のアーチが保たれず出っ歯になってしまいます。
歯並びに悪影響を与えるだけでなく、様々なデメリットがあります。
1 虫歯や歯周病、口臭に繋がる
お口を閉じていると唾液が循環し、汚れを流したり酸性に傾いた口腔内を中性に戻すなど、口腔内の衛生状態を維持してくれます。
しかし口呼吸を行い常にお口が開いていると口腔内が乾燥し唾液の分泌量も減るので、細菌が繁殖し虫歯や歯周病に罹患しやすくなります。
唾液の分泌量が減ることで衛生状態が悪くなり、口臭の原因になることが多いです。
2 風邪を引きやすくなる
通常は吸い込んだ空気が鼻腔を通り鼻毛や粘膜のフィルターを介しますが、口呼吸の場合は直接吸い込むため細菌やウイルスが体内に入りやすくなります。
その結果、ウイルスの感染症や風邪を引きやすくなります。
3 フェイスラインが崩れる
常にお口が開いているため口輪筋が衰え、お口元のたるみや二重顎、ほうれい線が目立ってきます。
顎骨の成長期から口呼吸を続けていると、お口元が全体的に前に出て「口ゴボ」と言われるフェイスラインになってしまい、Eラインは崩れてしまいます。
4 いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になる
口呼吸をしていると、舌が喉に落ちやすく低位舌の方が多いですが、睡眠中も重力の影響でさらに舌が下がり軌道が狭くなります。
狭くなるといびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になり、疲れが取れにくく、日中眠たくなる場合が多いです。
それだけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に罹患しやすく、心筋梗塞、脳卒中になる可能性もあり、死に至ることもあります。
現代人の特徴として、離乳食を早く食べさせるためにお粥におかずを入れ丼風にして咀嚼回数を少なくしたり、おしゃぶりを与えなかったり、期間が短いことから口呼吸が定着しやすい環境を作ってしまっています。
日本ではおしゃぶりを与えると「出っ歯になる」などと否定的ですが、海外ではおしゃぶりを与えると「鼻呼吸の癖が付く」という考え方なので取り入れている方が多いです。
口輪筋の発達が未熟だと早くから口呼吸の習慣がついてしまいます。
口呼吸治すためにはまず口輪筋をトレーニングが効果的です。
・あいうべ体操1 「あー」と大きな口を開ける
2 「いー」と大きく口を横に伸ばす
3 「うー」と大きく唇を付き出す
4 「べー」と力一杯舌を出す
この流れを1セットとし、声を出しても出さなくてもどちらでも良いので1日30セットしていきましょう。
・吹き戻しやフーセンガム
口輪筋を鍛えるトレーニング法で高齢者のリハビリでも取り入れられています。
小さいお子様でも遊びながらできるトレーニング法です。
低位舌
リラックス時の舌の位置は上顎の天井ですが、下顎前歯の裏側に舌がある状態のことを「低位舌」と言います。
正しい位置に舌があることによって上顎の成長を促すことに繋がり、反対に低位舌だと歯並びが悪くなってしまいます。
舌の側面に歯型が付いている場合は低位舌の可能性が高いです。
舌のトレーニングは歯科衛生士による口腔筋機能療法(MFT)や口呼吸のトレーニング、以下の方法も有効です。
・ポッピング
舌を上顎に吸い付かせ、舌を弾かせ「ポンッ」とならします。
1日10回程度行い、遊び感覚でできるトレーニング法です。
指しゃぶり
指しゃぶりを行っている子は多いですが、辞めずに4~5歳以上も続けていると前歯がどんどん前に出てきてしまいます。
早めに改善するべきですが、指しゃぶりなどの行為は小さいお子様にとって安心材料の可能性が高いため、無理に辞めさせるのではなく、きちんと説明をし自分から辞めるようにサポートすることが改善の近道になるでしょう。
その他にも舌癖や頬杖などの癖は歯並びに大きく影響を与えます。
これらの癖が残っていると出っ歯が進行することも考えられ、例え歯列矯正を行ったとしても後戻りの原因になります。
毎日の生活習慣を見直し、出来る範囲で上記のトレーニングを行っていきましょう。
そして「よく噛む」ということも重要です。
近年は柔らかい食べ物が多く、昔と比較すると我々の咀嚼回数は少なくなってきています。
よく噛んで咀嚼回数を増やし、硬いものも噛むことで歯や顎に力が伝わり顎骨の成長を促すので綺麗な歯並びに導いていきます。
こちらもお読みください☆→やわらかいものばかり食べるのは良くない習慣!?
さらに顎をたくさん動かすと、口輪筋が鍛えられるので咀嚼力の向上も意識してみてください。
最後に
無意識に行っている行動を治すということは、すごく意識をしないといけないので簡単に改善するのは難しいと思います。
しかし、歯並びに影響するだけでなく全身の健康にも繋がるので、早めの改善が今後の人生を変えていくと言っても過言ではありません。
紹介したトレーニング法はあくまで、予防・進行を抑制する方法であり、出っ歯が治る方法ではないです。
歯並びや噛み合わせを治すために矯正治療が必要になります。
出ている歯を指で長時間押し続けると移動する可能性はありますが、過度な力をかけると歯に負担がかかり、歯の寿命が短くなる他、後戻りもしやすいので矯正治療でプロによる考えられた力加減が不可欠です。
決して自力で治すようなことはせず、歯並びが気になるようなら歯列矯正を行うことをおすすめします。
歯並びは自然とよくなることはありませんので、まずは当院へご相談ください。
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