投稿日:2024.1.5
歯列矯正用アンカースクリュー(TAD)とは?
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます☆
今回は矯正治療で使用することの多いアンカースクリュー(TAD)について紹介させていただきます!
どんな時に使用するのか?どんな効果があるのか?も説明させていただくので、矯正の参考にして頂ければ幸いです。
目次
はじめに
歯列矯正治療では、歯を動かすための装置として、ブラケットやワイヤーが使用されます。しかし、これらの装置だけでは、歯を効率的に動かすことができないケースもあります。
そのようなケースに用いられるのが、歯列矯正用アンカースクリューです。
歯列矯正用アンカースクリューとは?
歯列矯正用アンカースクリューとは矯正治療に使用する医療用の小さなチタン製のネジのことで、歯の骨に埋め込むことで歯を動かすための固定源となる装置です。サイズとしては、直径1.5mm~2mm、長さは6mm~10mm程度です。埋入する部分の粘膜や骨の厚さは人それぞれです。もし粘膜の厚みがある人に埋入するネジが短かった場合、骨に届かなくてネジが抜け落ちてしまいます。また、治療が終了するタイミングで外すため、永久的に埋っているという訳ではありませんのでこちらもご安心ください。
歯の骨に埋め込むことで、歯を動かすための固定源となるため、歯の移動方向や移動量をコントロールすることで、歯を効率的に動かすことができます。
歯列矯正用アンカースクリューの役割
歯列矯正用アンカースクリューの役割は、以下のとおりです。
・歯を効率的に動かす
・抜歯を減らす
・治療期間を短縮する
歯列矯正用アンカースクリューの種類
歯列矯正用アンカースクリューには、以下の2種類があります。
・埋入型アンカースクリュー
・貼付型アンカースクリュー
埋入型アンカースクリュー
埋入型アンカースクリューは、歯の骨に埋め込むタイプのアンカースクリューです。歯の骨にしっかりと固定されるため、強力な力を加えることができます。
貼付型アンカースクリュー
貼付型アンカースクリューは、歯の表面に貼り付けるタイプのアンカースクリューです。骨に固定する必要がないため、埋入型アンカースクリューよりも手術が簡単です。
歯列矯正用アンカースクリューのメリット
歯列矯正用アンカースクリューには、以下のメリットがあります。
・歯を効率的に動かせる
埋入型アンカースクリューは、歯の骨にしっかりと固定されるため、強力な力を加えることができます。そのため、歯を効率的に動かすことができます。
・治療期間を短縮できる
歯列矯正用アンカースクリューを使用することで、歯を効率的に動かすことができるため、治療期間を短縮できる可能性があります。
・抜歯が必要な症例
歯列矯正治療では、歯を動かすスペースを確保するために、抜歯を行うことがあります。しかし、歯列矯正用アンカースクリューを使用することで、抜歯を減らせる可能性があります。矯正治療では難しいと言われていた「奥歯を後ろに動かす」ことを可能にしました。
・歯の移動量が大きい症例(今までは難しかった方向への移動ができる)
先程も出てきた「奥歯を後ろに動かす」ことはもちろん、アンカースクリューのネジを埋める位置によっては左右だけでなく「上下」にも力を加えることができます。
つまり、埋まっている歯を引き出すことも歯茎を引き上げることも可能になります。※症例により異なる為、全員の方に可能な治療方法ではありません。
歯の移動量が大きいと、歯を動かすための力が大きくなるため、アンカースクリューを使用することで、歯を効率的に動かすことができます。
・治療期間を短縮したい症例
歯列矯正治療の治療期間を短縮したい場合、アンカースクリューを使用することで、歯を効率的に動かすことができるため、治療期間を短縮できる可能性があります。
・周囲の歯に影響なく動かすことができる
一般的には奥歯を固定源として歯を動かしているのですが、奥歯自体も動いてしまうため歯の大規模な移動は簡単ではありません。
しかし、アンカースクリューを固定源とした場合、動かしたい歯だけを動かすことができるというメリットがあります。
・手術しなくても矯正治療ができる
今までは動かすことが難しかった方向への移動が可能になったため、外科手術が必要と言われていた患者様でも治療できる可能性が出てきます。
しかし、すべての患者様が外科手術をしなくても矯正ができるというわけではありませんので、気になる方は一度精密検査を受けられることをお勧めします。
歯列矯正用アンカースクリューは安全なの?
使われている素材はチタンというものになり、アレルギーの心配がほとんどないので安心してご使用していただけます。また、骨折した時のプレートの材料にも使われており、安全性は問題ないと言えるでしょう。神経や血管を傷つけるというリスクもほとんどありませんので、安全な処置になります。
歯列矯正用アンカースクリューの痛みはある?
ネジを埋入する手順としては、局所麻酔→(上顎の口蓋に埋める場合のみ)ドリルで骨にネジを埋める穴をあける→ネジを埋入という流れになります。埋入後は個人差もありますが、違和感が拭えない場合がありますが、市販の痛み止めで対処できることがほとんどです。(合わせて読む→歯科矯正(裏側矯正)はいつの時期が一番つらい?)
矯正する人は必ず使用するの?
必ずしもネジを埋入しなければいけないということはありません。
先ほどもお伝えした通りアンカースクリューが可能にしたいくつかの条件に当てはまる症例で使用する場合があります。
歯列矯正用アンカースクリューのリスクを軽減するためには、以下の点に注意しましょう。
・信頼できる歯科医院で、経験豊富な歯科医師に治療してもらうこと
・治療後は、歯科医師の指示に従って、定期的にメンテナンスを受けること
歯列矯正用アンカースクリューは、歯列矯正治療の選択肢の一つです。ご自身に合った治療法について、歯科医師とよく相談しましょう。
まとめ
歯列矯正用アンカースクリューは、歯列矯正治療において、歯を効率的に動かすための有効な装置です。しかし、痛みや腫れ、感染、骨吸収などのリスクもあるため、メリットとデメリットを理解した上で、適切に治療を受けることが大切です。
今回ご紹介した「歯科矯正用アンカースクリュー」ですが、必ずしも矯正治療を始める皆さんがつけるものではないということはお伝えしておきます。精密検査の結果を元に、お一人お一人治療計画を立てていきますので、安易にアンカースクリューを使用するなんてことはありませんし、使用しない理由についてもご説明させていただきます。診断時にドクターからしっかりお話しさせて頂きますのでご安心ください。使用することでこれらの治療が可能になるという優れものです。もちろんアンカースクリューを埋入した方がいいのかは精密検査の結果次第となりますのでご了承ください。
歯並びが気になり始めた方は、まずは横浜駅前歯科・矯正歯科へご相談ください。
≫無料矯正カウンセリングのご予約はこちら☆