投稿日:2024.3.8
セルフホワイトニングって本当に白くなるの?歯医者さんの医療ホワイトニングとの違いを解説!
みなさん、こんにちは。横浜駅から徒歩3分 横浜駅前歯科・矯正歯科 歯科衛生士の浦木です。
「歯を白くしたい」
「歯の黄ばみが気になる」
「セルフホワイトニングって白くなるの?」
最近は女性や若い男性だけではなく、40~50代の男性の患者さんや友人から、このような相談や質問をいただくことが多くなってきました。
オンラインミーティングやSNSなどの普及により、歯の色が顔の印象に与える影響の大きさを再認識する機会が増えてきたことも関係しているのかもしれません。
また、ホワイトニングサロンやエステサロン、美容室などで「セルフホワイトニング(サロンホワイトニング)」というサービスを提供するお店も増えてきました。
これらのようなお店で行うセルフホワイトニングと、歯医者さんで行う医療ホワイトニングは何が違うのでしょうか。
そこで今回は、日本アンチエイジング歯科学会のホワイトニングエキスパートの資格をもつ私から、サロンで行う「セルフホワイトニング」とは一体どのようなものなのか、本当に白くなるのか、歯医者さんで行う医療ホワイトニングとの違いなどを解説します。
「ホワイトニングで後悔したくない!」「時間とお金を無駄にしたくない!」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
歯医者さんの医療ホワイトニングとは?
歯医者さんの医療ホワイトニングとは、「過酸化水素」「過酸化尿素」配合の薬剤により歯そのものの色を白くすることを言います。
もともと歯が黄ばんでいる方も、医療ホワイトニングにより理想の白さに近付けることができます。
オフィスホワイトニングは、施術を歯科医師または歯科衛生士が行います。
ホームホワイトニングは、歯科医院で診査・診断・説明を行った後、患者さん自身がご自宅で、過酸化物配合のホワイトニングジェルを用いてホワイトニングします。
サロンのセルフホワイトニングとは?
セルフホワイトニングとは、ホワイトニングサロンと呼ばれる店舗やエステサロン、美容室などに行き、ご自身で歯の表面の着色を除去するホワイトニングです。
サロンスタッフに機材の使用方法を教えてもらいながら行います。
本来の歯の色に戻すのが目的であるため、本来の色より白くする効果は期待できません。
また、サロンスタッフは歯科医師・歯科衛生士の資格を持っていないことが多いです。
セルフホワイトニングで歯が白くならない理由
歯を白くする「過酸化水素」「過酸化尿素」が入っていない
「過酸化水素」「過酸化尿素」には、歯の内部の黄ばみまで漂白して「歯そのものを白くする」効果がありますが、それらの薬剤は歯科医院でしか取り扱いできません。
セルフホワイトニングを行うサロンでは「過酸化水素」「過酸化尿素」の代わりに「炭酸カルシウム」や「重曹」などが使われているため、歯の表面に付着した着色を除去することはできても、歯そのものを白くすることはできません。
専門的な診断ができない
歯科医師・歯科衛生士の有資格者でないと、お客様の口の中に触れることはできません。
そのため、セルフホワイトニングのサロンスタッフはお口の中の健康状態や歯の黄ばみの原因などを診断することができず、効果的なホワイトニングを提案することができません。
歯の黄ばみの原因が、コーヒーやタバコなどによる外来性の着色の場合、セルフホワイトニングでも効果があるかもしれません。
しかし、歯そのものの黄ばみを白くしたい場合、サロンでセルフホワイトニングを何度おこなっても白くならず、時間とお金を無駄につかってしまうことになります。
医療ホワイトニングとセルフホワイトニング、どちらを選べば良いの?
これまでの説明のとおり、歯医者さんの医療ホワイトニングとセルフホワイトニングでは、効果に違いがあります。
セルフホワイトニングであっても着色汚れなどを落とすことはできると言われているため、タバコを吸ったり、コーヒーやワインをよく飲むという方は、セルフホワイトニングを選択肢の一つに入れても良いかもしれません。
ただし、セルフホワイトニングで汚れをきれいに落とすには、複数回施術をおこなわなければならず、費用対効果が良いとは言えません。
歯医者さんでの自費のクリーニングなら、一回の来院で着色汚れを全てきれいに落とすことが可能です。
当院では、矯正中の患者さんにはクリーニングを上下全体で8,800円(※1)で行っております。
当院で矯正を終えて保定中の患者さんは、メンテナンス料金5,500円(※2)にクリーニング代金が含まれていますので、着色汚れを落としても追加料金は発生しません。
(※1、※2は2024年3月8日現在の料金です。これらの料金は予告なく変更されることがあります。)
あわせて読む»»»『歯の着色汚れを落とす方法と予防策を徹底解説!歯が着色しやすい人の特徴とは?』
元々の歯の黄ばみが気になる方や、「歯をより白くして笑顔に自信を持ちたい」「若々しく清潔感のある口元にしたい」「大事な写真に白い歯で写りたい」といった方は、歯医者さんの医療ホワイトニングがおすすめです。
医療ホワイトニングの種類
歯医者さんの医療ホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」の3種類あります。
オフィスホワイトニング
「オフィスホワイトニング」は歯医者さんの診療室で行うホワイトニングです。
高濃度の過酸化物配合のホワイトニング剤を歯の表面に塗布し、光照射を行います。
当院ではオフィスホワイトニングの施術前に表側の着色汚れや歯石も落とすので、薬剤が効果的に作用します。
オフィスホワイトニングのメリット
- 歯科医師・歯科衛生士が薬剤を直接扱うため、高濃度の過酸化物を使用でき、一度のホワイトニングで白さを実感しやすい
- 歯医者さん管理のもと施術するため安全。安心して施術を受けることができる。
オフィスホワイトニングのデメリット
- ホームホワイトニングより白さの上限が低く、色が戻りやすい。
- 歯医者さんでの滞在時間が長い。(1時間半~2時間程)
オフィスホワイトニングはこんな方にオススメ
- 早く白くしたい方
- 面倒くさがりな方
- 歯医者さんに任せて安心して施術を受けたい方
- 型どりが苦手で、ホームホワイトニングのマウスピースを作ることができない方
ホームホワイトニング
「ホームホワイトニング」は、歯医者さんで型どりして作成したマウスピースに、ご自身で過酸化物配合のホワイトニング剤を注入して行うホワイトニングです。
1日2時間程マウスピースを装着し、それを毎日2週間続けます。
ホームホワイトニングのメリット
- 通勤時間や仕事中、家でくつろぎながらなど、自分の好きなタイミングでホワイトニングできる。
- 時間をかけることでホワイトニング効果が高い
- オフィスホワイトニングより白さが長持ちしやすい
- 奥歯まで白くできる
ホームホワイトニングのデメリット
- 効果を実感するには継続が必要。
- 型どりが必要。
ホームホワイトニングはこんな方にオススメ
- ゆっくりでも確実に白くしたい方、なるべく色戻りを防ぎたい方
- 忙しくて長時間歯医者さんに滞在できない方
- 矯正治療後の保定用マウスピースなど、マウスピースを使うことに慣れている方
- 奥歯まで白くしたい方
デュアルホワイトニング
「デュアルホワイトニング」は「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」を並行して行うホワイトニングです。
デュアルホワイトニングのメリット
- 短期間で白さを実感でき、色持ちも良い。
デュアルホワイトニングのデメリット
- 知覚過敏の症状がでやすい。
デュアルホワイトニングはこんな方にオススメ
- より早く、キレイに白くしたい方
- 結婚式や大事な写真撮影などの日程が迫っている方
医療ホワイトニングのよくあるご質問
ホワイトニングでどのくらい白くなる?
歯の質や変色の原因などにより、ホワイトニングの効果には個人差があります。
そのため、希望する明るさまで黄ばみを改善することは保証できません。
しかし、多くの方には良好な結果が出る施術です。
当院でホワイトニングをされた方の症例写真をいくつかご紹介します。
もともとグレーっぽい色の歯や、神経をとって変色した歯でも白くなる?
テトラサイクリン歯といって、歯の形成期(0~12歳頃)にテトラサイクリン系抗生物質を大量にとると、歯の変色を起こします。
このテトラサイクリン系抗生物質は、日本では昭和40年代に風邪薬のシロップとして多量に使用されました。
テトラサイクリン歯の場合、変色の程度により、デュアルホワイトニングが効果的な場合や、セラミック治療や歯のマニキュアなどが適応になることもあります。
神経をとって変色した歯は、通常のホワイトニングでは効果が出にくい傾向にあります。
デュアルホワイトニングで色調が改善されることもありますが、ウォーキングブリーチ(内部漂白)といって歯の内部から行うホワイトニングや、セラミック治療、歯のマニキュアなどが適応になります。
ホワイトニングは痛い?
ホワイトニングをすると、冷たいものがしみたりズキッと痛みが出る方がいらっしゃいます。
このような知覚過敏の症状が出た場合、知覚過敏用の歯磨き粉を使用していただいたり、ホワイトニングを中断することもあります。
ホワイトニング後の白さは永遠?
ホワイトニング後の白さは、永久に持続するものではありません。
個人差はありますが、半年から数年の間にゆっくり元の色に戻っていきます。
完全に元の色に戻る前に、数ヶ月に1回のペースでタッチアップ(再ホワイトニング)することをオススメします。
美容院での髪のメンテナンスに似ていますね。
ホワイトニング後に食べてはいけないものはある?
オフィスホワイトニング後24時間は、色の濃い飲食物(コーヒー、赤ワイン、カレーなど)、酸性度の高い飲食物(炭酸飲料、柑橘類など)の摂取および喫煙は避けてください。
これは、オフィスホワイトニング直後の歯の表面にはペリクルという保護膜が存在しないために色がつきやすく、酸による脱灰(歯のミネラルが溶ける)も起きやすくなるためです。
ホームホワイトニングをしている期間中も、色の濃い飲食物や酸性度の高い飲食物、喫煙は控えましょう。
あわせて読む≫≫≫『ワインで歯が溶けるってホント?日本人の4人に1人がかかっている酸蝕症とは?』
ホワイトニング後の白さを保つポイントは?
- 色の濃い飲食物(コーヒー、赤ワイン、カレーなど)の摂取および喫煙は控える。
- 色の濃い飲み物を飲む時は、ストローを使ってなるべく歯の表側に色の濃い物がつかないようにしたり、こまめに水で洗い流す。
- 毎食後に歯磨きをする。
- 定期的に歯医者さんでクリーニングをしてもらう
ホワイトニング後のオススメの歯磨き粉は?
ホワイトニング後のオススメの歯磨き粉は、以前投稿したブログ『歯の着色汚れを落とす方法と予防策を徹底解説!歯が着色しやすい人の特徴とは?』でご紹介した【アパガードリナメル】と【Brilliant more W (ブリリアントモア ダブル) 】です。
オススメの使い方は、基本的にアパガードリナメルを使用し歯の表面のミクロの傷を修復して着色しにくい歯面を保ち、着色が気になり始めた時にブリリアントモアダブルで着色を浮き上がらせて優しく除去するというものです。
ホワイトニングは誰でも受けられる?
以下の項目に1つでも該当する場合は、医療ホワイトニングを受けていただくことができません。
- 無カタラーゼ症の方(過酸化物を分解できない)
- 妊娠中、授乳期の方
- 小児
- 健全でない歯(虫歯やヒビ、知覚過敏など)
- 【オフィスホワイトニングの場合】光過敏症の方
- 【ホームホワイトニングの場合】ポリオレフィンに対しアレルギーのある方。重度の歯周病の方(症状を悪化させる可能性)。著しく咬耗した(先端がすり減っている)歯
矯正中でもホワイトニングできる?
矯正装置や治療時期によっては、矯正中でもホワイトニングできます。
マウスピース型矯正装置の場合
インビザラインなどのマウスピース型矯正装置の場合、アタッチメント接着部位にもよりますが、基本的にはオフィスホワイトニングでもホームホワイトニングでも可能です。
アタッチメントに隠れた歯面にはジェルを直接乗せることができないため、ご不安な方は、アタッチメントを付ける前か外したタイミングで、ホワイトニングを受けることをおすすめします。
当院ではある程度歯が白い方のタッチアップはアタッチメントが付いたまま行うことが多いです。
裏側のワイヤー矯正の場合
裏側矯正の場合、基本的には装置が裏側に付くため、オフィスホワイトニングは可能です。
ホワイトニングしたい歯の表側のにボタンが付いている場合は、ボタンを外したタイミングでホワイトニングを受けることをおすすめします。
表側のワイヤー矯正の場合
表側のワイヤー矯正中は、残念ながらホワイトニングを受けていただくことができません。
まとめ
「歯を白くしたい」と思ったら、時間とお金を無駄にしないために、また安全にホワイトニングを受けていただくためにも、まずは歯医者さんで相談してみましょう。
歯の状態を見てもらうことで、どのホワイトニングが適しているのかがわかります。
歯や全身の健康状態によってはホワイトニングを受けていただけない方もいらっしゃいます。
またホワイトニングをしなくても、適切な歯磨きやクリーニングだけでも満足できる白さになることもあります。
横浜駅前歯科・矯正歯科には日本アンチエイジング歯科学会認定ホワイトニングエキスパートの資格を持った歯科衛生士が在籍しておりますので、安心して施術を受けていただけます。
どうぞお気軽にご相談ください。