投稿日:2024.3.22
生まれつき歯が足りない、先天性欠如歯とは?矯正治療ができるのか解説します!
こんにちは、横浜駅西口から徒歩3分、矯正専門歯科の横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
みなさんは、歯の本数が足りないことがあるということを知っていますか?
自分の歯が全部で何本あって、それが通常なのかどうか、他の人の歯の何本を数えて比べることもないので、あまり考えたことがない方もいらっしゃるかもしれません。
歯医者さんへ行ったときに足りないことを指摘されて、初めて知ったという方もいるでしょう。
今回は歯が足りないことに問題はないのか、歯が足りなくても矯正治療が出来るのかどうかなど、
その不安を解消するために、歯が足りないことについてや、その場合の矯正治療について詳しくお話していきます。
目次
歯が足りない状態で矯正治療は可能か?
まず結論からお伝えすると、歯の本数が足りない場合でも、矯正治療をすることは可能です。
実際に横浜駅前歯科・矯正歯科で矯正治療中の患者様、治療を終えた患者様の中でも、通常より歯の本数が少ない方もいらっしゃいます。
足りない場所やその隙間の大きさによって治療方法も異なりますので、そのあたりもご説明していきますね。
歯の本数が足りないとはどういう状態?
私たち人間の生えてくる歯の本数は決まっていて、乳歯(子供の歯)は20本、永久歯(大人の歯)は28本あります。
※親知らずを含めると32本あります。
生まれつき歯が足りないことは、「先天性欠如歯」や「先天性欠損歯」と呼ばれ、1本〜数本の歯が生えてこないことで、歯の本数が通常より少なくなります。
人によって足りない歯の本数や場所は異なりますが、欠如している歯は、
側切歯(前から2番目)や第二小臼歯(前から5番目の歯)に多い傾向があり、その中でも下の歯のことが多いと言われています。
そして意外に思われるかもしれませんが、生まれつき歯が足りないことはあまり珍しいことではなく、10人に1人の割合で先天性欠如歯があると言われています。
参照資料:日本人小児の永久歯先天性欠如に関する疫学調査
乳歯が足りない
乳歯が足りないことは非常に稀ですが、乳歯が足りない場合、半数の割合でその後に生えてくる永久歯も足りないことが多いです。
永久歯が足りない
乳歯は全て生えそろっていても、永久歯が欠如していると、通常通りに乳歯が抜けず、生え変わることはありません。
通常ですと乳歯の下に埋まっている永久歯が乳歯を押し出すことで、乳歯は抜けますが、
永久歯がない場合はその働きがなくなりますので、通常の生え変わりのタイミングで抜けることはありません。
乳歯は永久歯に比べて歯の根っこが短いため、永久歯のように永く在り続けることが難しく、後々に抜け落ちてしまう可能性が高いです。
また、乳歯は虫歯にもなりやすいので、歯としての寿命が短くなりやすいです。
なぜ足りない?先天性欠如になる原因は?
先天性欠如歯の原因は、まだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの要因が考えられています。
- 遺伝
先天性欠如歯は、家族内で発生することがあることから、遺伝的な要因が大きいと考えられています。
特定の遺伝子の変異が、歯の形成異常を引き起こす可能性があると言われています。
- 妊娠中の環境
妊娠中の栄養不足、感染症、薬物の副作用などが、先天性欠如歯の原因となる可能性があります。
特に、妊娠初期にこれらの影響を受けると、歯の形成に重大な影響を与える可能性があります。
- その他
全身疾患や染色体異常なども、先天性欠如歯の原因となる可能性があります。
歯の本数が少ないことのリスクはあるの?
歯が足りないことが原因で、すぐに治療が必要となるケースはほとんどありませんが、見た目や噛み合わせなどから、いくつか影響が出てくることが多いです。
- 噛み合わせが悪くなる
歯の本数が少ないと、歯並びが乱れ、噛み合わせが悪くなる可能性があります。
噛み合わせが悪いと、食べ物をうまく咀嚼できなくなり、消化不良や胃腸障害を引き起こす可能性があります。
また、顎関節症の原因にもなります。
- 発音障害を引き起こす
前歯が欠如していると、発音障害を引き起こす可能性があります。
特に、サ行やタ行、ラ行などの発音が難しくなることがあります。
- 虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと、磨きにくい箇所の歯磨きが難しく、虫歯や歯周病になりやすくなります。
また、歯が少ないと、他の歯に負担がかかり、歯がすり減ったり、折れたりする可能性があります。
- 見た目に影響が出る
歯が欠如していると、見た目が気になる場合もあります。
特に、前歯が欠如していると、笑顔に自信が持てなくなったり、人前で話すことに抵抗を感じたりすることもあります。
- 精神的な影響
先天性欠如歯は、人によっては精神的な影響を与えることもあります。
歯並びや見た目が気になることで、コンプレックスを感じたり、自信が持てなくなったりすることがあります。
歯が足りなかったらどうするか?
先天性欠如歯の対処法は、欠如している歯の本数や位置、その方の年齢や健康状態などによって異なります。
以下では、代表的な対処法をご紹介します。
矯正治療以外の対処法
- ブリッジ
ブリッジとは、欠如している歯の両隣の歯を削って土台とし、そこに人工の歯を橋渡しのように固定する治療法です。
保険適用で治療を受けられますが、周囲の歯に負担がかかるため、長期的な視野では歯を失うリスクが高くなります。
- 入れ歯
入れ歯とは、欠如している歯の部分を人工の歯で補う治療法です。
保険適用で治療を受けられますが、違和感が大きかったり、話しづらかったりすることがあります。
また、バネで固定するため、金属が目立つこともあります。
- インプラント
インプラントとは、顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せる治療法です。
ブリッジや入れ歯と比べて、見た目や機能が自然で、長期的な安定性も高いです。
しかし、保険適用外のため、費用が高額になります。
- 何もしない
欠如している歯が少ない場合や、患者さんの年齢や健康状態によっては、あえて治療を行わないこともあります。
定期的に歯科医院で検診を受け、虫歯や歯周病にならないように注意する必要があります。
矯正治療での対処法
歯の本数が足りないことで隙間ができている状態や、乳歯が抜けずに残っている状態、左右や上下のバランスが崩れているなど、症状は患者様によって様々です。
治療方法も、欠如している歯のスペースを埋める方法や、矯正後に、補綴治療をする前提で、その隙間分を確保する方法など様々あります。
左右や、上下のバランスを改善するために、便宜抜歯(矯正治療のために永久歯を抜くこと)が必要になることもあります。
欠如歯の隙間を矯正治療のみで埋められるかどうかは、スペースの量によって異なりますが、比較的少ないスペースでしたら、
ワイヤー矯正やマウスピース矯正のみで治療が完了することが可能です。
矯正治療のみで欠如歯の隙間を埋めることが困難な場合や、乳歯が残存している場合は、
矯正治療後にブリッジやインプラントなどで欠如歯の隙間を補うことを前提に、治療の計画を立てます。
歯の本数が少なくても、大丈夫
歯が足りないと言われると、びっくりして不安になってしまうかもしれませんが、先天性欠如歯は決して珍しいことではなく、
病気でもないため、分かった時点で早急に処置が必要なことはあまりありません。
どんな対処法が最適かは、人よって異なるので歯科医院でよく相談しながら決めることが大切です。
矯正治療で悩みが解決することもありますので、歯の本数が少なくて、歯並びについてのお悩みがある方は、
ぜひ一度横浜駅前歯科・矯正歯科のカウンセリングにいらしてみください。
初回無料カウンセリングのご予約はこちらから≫☆彡