投稿日:2023.12.4
シニア世代の矯正治療|メリットとデメリット
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます☆
大人になってから矯正治療を開始する方は多くなってきました。
若いうちは金銭面の問題やワイヤーの矯正装置を装着することに抵抗があり、矯正治療への一歩が踏み出せなかった方もいると思います。
自分で稼げるようになり金銭面に余裕ができたタイミングや、大人になるにつれて見た目だけではない歯並びの重要性を理解し、矯正装置への羞恥心も薄れてくるので矯正治療へのハードルは低くなりやすいです。
さらに加齢とともに歯並びは変わり、元々少し重なっている歯や前後にズレている場合は年々悪化してくるので、大人になってから歯並びが気になり出す方も多いでしょう。
歯並びが整っていると虫歯や歯周病予防や、健康寿命を延ばすことにも繋がるので歯列矯正を行うことはメリットの方が大きいです。
しかし大人と言ってもシニア世代の方はどうでしょう。
日本人の場合、50歳以上になるとほとんどの方が歯周病に罹患していると言われています。
矯正治療に年齢制限はないですが、必ず歯周病を考慮する必要があり、デメリットもあります。
実際シニア世代の矯正治療は若い時とは異なり、誰でも行えるわけではなく条件があるので、メリット・デメリットも合わせて説明していきましょう。
目次
シニア世代の矯正治療
シニアの認識は少し曖昧ではありますが、40歳~60歳までがミドルシニア、60歳以上がシニアと呼ばれています。
最近では成人してから矯正治療を受ける割合が4割になり、そのうちの2割がシニア世代になっているので注目されています。
高齢になってから自分自身にお金をかけてまで矯正治療を開始する理由が理解できない方もいらっしゃるでしょう。
好きな食べ物をしっかり噛んで味わって美味しく食べられることの幸せは健康な歯があるからです。
充実した人生を送るために是非お口の健康は身体の健康に繋がることを知ってほしいと思います。
シニア世代から始める矯正治療のメリット
加齢に伴い歯周病の罹患率が高くなりますが、歯並びが悪いと噛み合わせも悪い方が多く、口腔ケアも難しい部分が出てくるので歯周病が重症化する可能性が高いです。
しかし歯並びを整えることで見た目だけでなく、身体にも良い効果をもたらす以下のようなメリットがあります。
1.顔貌が若返る
まずは歯並びが綺麗になることで清潔感や若々しさを手に入れることができます。
噛み合わせが整うと左右のバランスが良くなるので、顔の歪みが解消されほうれい線やたるみの悩みに効果を感じる方もいます。
お口元の自信にも繋がり、笑顔が素敵で健康的な生活を送ることができます。
2.虫歯や歯周病、口臭予防になる
歯並びが綺麗になると歯ブラシが当てやすくなり、磨き残しが少なくなるので虫歯や歯周病予防に繋がります。
高齢の方の口臭は、加齢に伴い唾液の減少や歯周病からの原因が多いですが、治療前と比較して口腔ケアがしやすくなることや、しっかり噛むことで唾液の分泌量が増えるので口臭予防にも繋がるでしょう。
3.認知症の予防になり生活の質が上がる
歯並びが悪いと歯周病のリスクが高く、歯を失ってしまうと入れ歯やインプラントで失った歯を補いますが、ご自身の歯に優る物ないので、特に入れ歯にされたほとんどの方が痛みや食べにくさを感じています。
そうなると美味しくお食事もできなくなり食欲が沸かなくなったり、噛む回数が少なくなるので認知症のリスクが高くなります。
しかし歯並びを整えることによって嚙み合わせを改善しきちんと噛めるようになるので、脳に刺激が与えられて認知症予防に効果があります。
残っている歯の本数が多いほど、病気や介護を必要としない傾向にあるので、元気の秘訣はより多くのご自身の歯で良く噛むということでしょう。
シニア世代の矯正治療は歯や口腔機能の老化を予防し、認知症のリスクを下げ健康寿命が延びるので、生活の質の向上にも大きく貢献します。
4.丈夫な身体作り
噛み合わせがズレていると、一部の歯や顎の骨・筋肉に負担がかかってしまい、歯の痛みや頭痛、肩こり、自律神経にまで影響を及ぼす原因になります。
しかし噛み合わせが良くなることで左右のお口周りの筋肉をバランス良く使うことができ、全身のバランスも整うので身体の不調症状が改善され、丈夫な身体作りにも繋がります。
5.消化や吸収が良くなる
噛み合わせが悪いと十分に細かく嚙み砕かずに飲み込んでしまうので、胃腸への負担に繋がります。
噛み合わせが整うとしっかり噛むことができ、さらに良く噛むことで唾液の分泌量が増えるので、唾液に含まれる消化酵素の分泌も多くなるので胃腸の負担を和らげることができます。
栄養の吸収も良くなるので身体の健康状態を維持する秘訣にもなります。
シニア世代から始める矯正治療のデメリット
1.スムーズに矯正治療を開始できないかもしれない
矯正治療を開始する上で大切なのは、歯と歯を支える骨の健康状態です。
年齢は関係ないですが、虫歯や歯周病に罹患して口腔内環境が良くない場合は、矯正治療を始める前にこれらの治療を優先して行う必要があります。
高齢になれば歯周病が進行しているケースが多いので、重症な方ほど完治までの時間がかかるでしょう。
矯正治療を始めれば矯正装置で虫歯や歯周病に罹患しやすい環境になります。
繰り返さないためにも焦らずにしっかり治して、ご自身に合った歯磨きの仕方を教えてもらうことで、矯正終了後も健康な口腔内を維持できます。
2.歯が移動しにくい
加齢に伴い歯を支えている骨が硬くなってきたり、骨と歯が癒着(アンキローシス)しているケースもあるので抜歯や歯を移動させるのに困難なこともあります。
アンキローシスを起こしていると歯が動かないこともあり、その場合は方法を変えてインプラントやブリッジのどの治療を併用する可能性があります。
3.理想の歯並びにできないこともある
高齢になれば持病のリスクが高まり服薬している方が多いですが、お薬の種類によっては抜歯できないケースもあります。
また、免疫力が落ちてくるので抜歯を行った傷跡から感染するリスクも高くなり、傷の治りも遅いです。
このようなリスクを考慮して抜歯を行わず矯正を行うことがあります。
さらに、歯周病が進行していた場合、歯を支えている骨が溶けてしまっているので歯の移動量を最小限にとどめることもあります。
できる範囲で矯正を行うので、思い描く歯並びにならない可能性も考えられます。
4.ブラックトライアングルができる可能性がある
歯茎の位置が下がって歯と歯の間の隙間が黒い三角形に見えることがあり、少し老けた印象を与えやすいです。
この黒い三角形のことをブラックトライアングルと言い、高齢になると歯周病やブラッシング圧によって歯を支えている骨や歯茎が下がってくるので歯と歯の間の隙間が大きくなります。
この状態で矯正治療を行うと、歯を動かす時に歯と骨に負担がかかり歯茎が下がる可能性があるので、ブラックトライアングルができやすくなります。
5.今まで以上の口腔ケアが必要
唾液の分泌量のピークは30代で、それ以降は減少していきます。
唾液が少なくなると虫歯や歯周病になりやすいですが、矯正治療中は矯正装置が着いている分歯磨きが難しく、磨き残しが多くなるため今まで以上にリスクが高くなります。
今まで通りの歯磨きの仕方では虫歯や歯周病に罹患する可能性があるので、歯ブラシ以外にも補助用具を併用しましょう。
しかし歯間ブラシを使用する際は、サイズの展開がありご自身の口腔内に合った物を使用しないと効果が発揮されません。
間違ったサイズや使い方をしていれば努力が無駄になってしまうので、歯科医院で適切な指導をしてもらうことが大切です。
まとめ
何歳になっても歯列矯正は可能ですが、重度の歯周病の方や持病をお持ちの方は注意が必要になります。
ご自身の健康な歯は一生の財産になります。
高齢の方こそ老後の生活を健康で豊かに過ごすために、諦めずに治療をしてもらいたいです。
歯並びが気になり始めた方は、まずは横浜駅前歯科・矯正歯科へご相談ください。
≫無料矯正カウンセリングのご予約はこちら☆