投稿日:2023.9.6
ワイヤー矯正の”ブラケット”って何?~種類別のメリット・デメリット~
こんにちは。
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
歯並びを治したくて、矯正治療を考えている方はどのような装置があるのか気になりますよね。
今回は、歯列矯正の装置である「ブラケット装置」の種類、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
目次
歯列矯正のブラケット装置って何?
歯列矯正のブラケット装置って何のこと?と疑問に思われている方へ、まずはブラケット装置についてお話しします。
ブラケット装置って何?
ブラケットとは、米粒くらいの大きさの矯正装置のひとつです。
歯の表面や裏側に1本1本、専用の接着剤で貼り付けます。
そのため、はじめのうちは装置が気になり、話しにくい、食事がしにくいなどということも。
ただし、装置を付けて1週間程度すると徐々に装置に慣れることができます。
「ブラケットは目立つのでは?」と思われる方も多いですが、金属のブラケットだけではありません。
近年は、目立ちにくいように透明や白いブラケットも開発されているので、希望があれば矯正歯科で相談する際に伝えましょう。
ブラケット装置で歯が動く仕組み
ブラケットを歯の表面に貼り付けるだけでは、歯並びは改善しません。
ブラケットにある溝にU字型のワイヤーを通したあと、小さなワイヤーで1本1本固定することで、矯正の力をかけられます。
歯並びの乱れが大きいはじめのうちは、ワイヤーは細いものからスタートしますが、U字型にきれいにならずに、くねくねと曲がった状態です。
このワイヤーは元の形に戻ろうとする形状記憶の性質があるため、歯並びが悪いところは強く引っ張られて、浮いたような違和感があることも。
矯正の力がかかると、歯の根っこと顎の骨の間にある「歯根膜」というクッションの役割をしている膜が圧迫されたり、引き伸ばされたりすることで、顎の骨に影響を与えて歯が徐々に動くのです。
たとえば、歯が右方向に引っ張られ右側の歯根膜が圧迫されると、歯根膜が伸びようと反発することで、右側の骨は吸収されます。
反対に、左側の歯根膜は引き伸ばされると、元の状態に縮まろうとするため、左側の骨と歯根膜の間にスペースができて、顎の骨が新たに生成されます。
このように、骨の破壊と生成が繰り返される「骨のリモデリング」により、歯は徐々に移動することができるのです。
適切な位置に歯を移動させるために、歯の表面にブラケットを貼り付けて、ゆっくりと歯を動かすのが矯正治療です。
なんと、矯正治療で歯が移動する距離は、1ヵ月で0.3~0.5mm程度といわれており、矯正治療に時間がかかるのも理解できますね。
ブラケット装置の種類と選び方
ブラケット装置の種類はさまざまあり、患者さまのご希望に合わせて決められます。
一般的にはブラケット装置というと、金属で目立つものをイメージされる方も少なくありません。
しかし、矯正材料が進歩して、ブラケットの色は透明や白が選択できるようになりました。
主に、以下の3つのブラケットに分けられます。
1. メタルブラケット
2. セラミックブラケット
3. リンガルブラケット
表側の歯に貼り付けることができるのが、メタルブラケットとセラミックブラケットです。
見た目が異なるだけで、矯正の期間に差はありません。
一方リンガルブラケットは、歯の裏側に貼り付けるタイプで、目立ちにくいのが特徴です。
矯正治療といっても、ブラケットの種類は異なりますので、費用やライフスタイルに合わせて選択しましょう。
ブラケット種類別のメリットとデメリット
ここからは、ブラケット種類を詳しく解説します。
また、各ブラケットのメリットとデメリットをみてみましょう。
メタルブラケット(表側矯正)
メタルブラケットとは、金属のブラケットで広く知られています。
セラミックブラケットやリンガルブラケットに比べて、費用を抑えて矯正治療を受けられるのがメリットです。
反対に、見た目が目立つことがデメリットといえます。
セラミックブラケット(表側矯正)
セラミックブラケットは、透明や白色のブラケットで見た目が目立ちにくいのがメリットです。
さらに目立ちにくいように近年は、白いワイヤーなどを用いた矯正治療を受けられるようになっています。
歯の表側に装着するブラケットですが、メタルブラケットより目立たず快適な矯正ライフを送れるでしょう。
ただし、費用はメタルブラケットより高額です。
リンガルブラケット(裏側矯正)
リンガルブラケットは、歯の裏側にブラケット装置を1本1本貼り付ける矯正装置です。
これを用いた矯正を裏側矯正や舌側矯正と呼び、にっこり歯を見せて笑っても矯正していることに気づかれることはほとんどありません。
また、横浜駅前歯科・矯正歯科ではセルフライゲーションシステムという特殊なブラケットを用いた裏側矯正をしています。
それにより、ブラケットと装置の摩擦を減らすことができ、歯の移動を効率化させて、痛みの軽減も期待できます。
以前は、リンガルブラケットは期間がかかるといわれていましたが、セルフライゲーションブラケットにより、表側矯正とほとんどかわりない矯正治療期間で終えることが可能です。
ただし、表側矯正に比べると高額です。
費用を抑えて、目立ちにくい矯正をお探しの方には、上の歯にはリンガルブラケット、下の歯にはセラミックブラケットを用いた「ハーフリンガルブラケット」もご用意していますので、ご相談ください。
ブラケット装置を用いた矯正治療はいつから?
また、ブラケット装置は何歳から使用する矯正装置なのか気になっている方もいらっしゃると思います。
じつは、ブラケット装置は乳歯(子ども)のうちは装着することが基本的にはできません。
理由は、乳歯は抜け落ちて永久歯に生え変わるため、乳歯1本1本にブラケットを付けても将来の歯並びへの効果を得られないからです。
そのため、永久歯になってからブラケット装置を用いた矯正治療を行います。
中学生以降でブラケット装置を装着
ブラケット装置を用いた矯正治療は、主に中学生以降のお子さまからが対象です。
12歳前後で永久歯が生えそろうため、それくらいを目安にブラケット装置をご提案させていただきます。
小学校から中学校の間は、顎の骨の成長が旺盛で歯並びや噛み合わせが安定していないことがほとんどです。
小学校に入学した当初は歯並びがよくても、中学校に入学したころには歯がガタガタになっている……なんてことも珍しくありません。
中学生以降がブラケット装置を付ける目安とはいっても、歯並びの状態や顎の骨の成長、生活習慣や癖などによりある程度どのような歯並びになるかは予想ができます。
そのため、お子さまの歯並びや顎の成長でお悩みがあれば、早めに当院へご相談ください。
早期にご相談していただくことで、矯正治療をはじめるベストなタイミングをご提案することが可能です。
ブラケット装置を用いた矯正治療に年齢制限はあるの?
ブラケット装置を用いた矯正治療は、お子さまが一般的なのでは?と考えられていませんか。
じつは、ブラケット装置を用いた矯正治療に年齢制限はありません。
「歯並びを改善したい」という思いがあれば、お子さまからシニアの方まで矯正治療をすることができます。
矯正治療は、見た目の改善だけではなく、しっかり噛めるように噛み合わせを整えることを目的とします。
整った噛み合わせは、食事を楽しく摂ることや、全身のバランスを保ち肩こりや腰痛などのトラブルを避けることにもつながるのです。
ただし、精密検査をしてむし歯や歯周病が発見された場合は、すぐに矯正治療をはじめずに、トラブルの箇所を処置してから矯正治療に移行しましょう。
大人になってからでも、ブラケット装置を用いて矯正治療をするのは、メリットが多くありますので、歯並びが気になりましたらお気軽にご相談ください。
歯並びが気になる方はまずは無料の矯正カウンセリングへお越しください。
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