投稿日:2023.7.10
受け口の「骨切り」施術方法は保険適応される?
こんにちは。
横浜駅西口より徒歩3分の矯正歯科、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
今回は、骨切りの施術方法に保険は適応されるかどうかについてのお話です。
結論から申し上げますと、状況によって保険適応する場合と保険適応されない場合、2つに分かれます。
では、保険適応される受け口の骨切り手術はどのようなものなのでしょうか?
詳しく解説をしていきます。
目次
〜受け口とは?〜
受け口とは、歯科用語では「反対咬合」と呼びます。
本来、正常な噛み合わせは上顎のアーチが下顎より少し大きく、下顎は上顎のアーチの中に収まっている状態です。
ですが、受け口の状態は…
・下顎の方が上顎より発達している
・下顎の方が、上顎よりアーチが広く大きい
・下顎が前に出てしまっている
・噛み合わせた時に下の前歯が上の前歯より前に出る
・歯並びだけが反対なのではなく、顎の骨ごと下顎が前に出ている
など、さまざまな「受け口」のケースがあります。
〜受け口の骨切り、どんなことするの?〜
受け口の骨切り、一体どのような施術方法なのでしょうか?
下顎骨切り術(矢状分割骨切り術)
下顎の骨を左右とも垂直的なブロックになるようカットします。
下顎が前に出過ぎてしまっている長さの分を、本来正常に噛み合わせられる位置に戻せるところまでの距離をカットします。
ですので、受け口の度合いにもよりけりで、骨をカットする長さは大きく変わります。
カットした骨の分を奥に引っ張り、プレートやボルトで固定します。
そうすることで、前に出ていた下顎が奥へと引き戻されるので、受け口が物理的に解消されます。
分節骨切り術(歯槽骨切り術)
小臼歯という、糸切り歯より1本2本奥にある歯のどちらかを抜歯します。
その際に、その小臼歯の埋まっていた顎の骨も除去します。
そうすることで、顎の骨が歯の1本分後ろに引っ張ることができます。
下顎だけではなく、上顎が出ている場合にも行う手術です。
オトガイ形成術
下の前歯の歯肉と唇の粘膜の間から、顎先の骨を切るためにアプローチして、オトガイの骨を切ります。
下顎の長さを縮めるために行う手術です。
〜保険適応の矯正治療はどんな場合?〜
以下、公益社団法人 日本矯正歯科学会のHPより抜粋
矯正歯科治療は一般的には保険適用外ですが、下記の場合に限り保険診療の対象となります。
①「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
②前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
このように記載があります。
特に③は受け口の骨切り手術が該当しているものです。
そして、保険適応の受け口骨切り治療方法については、矯正歯科治療を行える医療機関は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関のみになりますので、治療を受けられる病院が多くないというのも特徴です。
〜まとめ〜
いかがでしたか?
歯科矯正治療で受け口の骨切りは、噛み合わせの機能として正常ではない、『顎変形症』との診断をされれば、保険適応となります。
・本来の噛み合わせの機能が正しく使うことができない
・日常生活に支障をきたす噛み合わせである
・食事の際にも前歯で物を噛み切ることができない
・発音や構音がうまくいかず、会話もままならない
など、骨切り術が必要な受け口にはとても多くの苦労をされている方がほとんどです。
横浜駅前歯科・矯正歯科では、矯正治療による様々なお悩みのご相談をお受けしております。
ぜひ矯正治療が気になりましたら、当院へご相談ください。