投稿日:2024.11.1
親知らずってどんな歯?矯正治療をする場合どう関係するのか?
こんにちは。横浜駅西口から徒歩3分、矯正専門歯科の横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
矯正治療を検討するときに、親知らずはどうしたら良いのか疑問に思うことはありませんか?
他の歯と同様に綺麗に並んで生えている方や、あるのかどうかもわからない方、生えかけで少しだけ見えている方など、様々な状態があると思います。
自分の親知らずは抜いた方がよいのか、抜かなくてもよいのか、気になりますよね。
今回は親知らずに関して詳しく、矯正治療をするときに親知らずはどう関係してくるのかをお伝えしていきたいと思います。
親知らずや矯正治療について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
親知らずって一体何者ですか?
親知らずは、前から数えて8番目、奥歯の一番後ろに生えてくる第三大臼歯と呼ばれる永久歯です。
8番目の歯なので、そのまま8番と呼ばれたりもします。
その他の永久歯が生え揃うのが15歳前後なのに比べると、親知らずが生えてくるタイミングは20歳前後と一番遅いです。
親知らずと呼ばれるのはどうして?
親知らずが生えてくる年齢がちょうど成人する頃で、自立する年齢でもあることから、
子が親元を離れ、歯が生えたかどうか知らない時期に生えてくることが、親知らずと呼ばれる由来となったそうです。
また、親知らずは「智歯」とも呼ばれます。
英語で親知らずは”wisdom teeth”といい「知恵の歯」を意味しています。
それが由来で日本でも「智歯」と呼ばれています。
「智歯」と呼ばれる理由も親知らずが生え始める年齢が関係しており、知識が豊富になり、知恵がついてくる歳頃ということが由来となっています。
豆知識:海外で親知らずはなんと呼ばれているのか?
英語で”wisdom teeth” と呼ばれ、「知恵の歯」を意味しているのと同じく、
他の外国語でも「知恵の歯」を意味する言葉が多いようです。
- 英語:wisdom teeth「知恵の歯」
- フランス語:Dent de sagesse「知恵の歯」
- ドイツ語:Weisheitzahn「知恵の歯」
- 中国語:智歯
- イタリア語:Denti del giudizio「判断の歯」
- 韓国語:사랑니(サランニ)「愛の歯」
「知恵の歯」の意味を由来とした言葉が多い中、韓国語で親知らずは“사랑니”(サランニ)といい、「愛の歯」を意味しています。
とても可愛らしい呼び名ですよね。
「愛の歯」と呼ばれるのも、親知らずが生えてくる時期に関係しています。
19〜21歳は「愛を知る年齢」と言われており、親知らずの痛みが初恋の心の痛みのように感じることが「愛の歯」と呼ばれる由来とされてます。
親知らずは必要のない歯なの?
親知らずはその生え方にもよりますが、噛み合わせの機能には関係せず、必要のない歯と言われることが多いです。
まっすぐと生えることも少なく、綺麗に生える人は全体の3割程です。
一番奥に生えるので歯磨きがしにくく、虫歯になってしまったり、親知らず周囲の歯茎に炎症がおきてしまったりと、トラブルの元になることも多い歯です。
そのため、抜歯が推奨されることも多く、親知らずと言えば抜歯され、顔が腫れるようなイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。
中にはずっと生えてこない人も…
4人に1人の割合で、幾つになっても親知らずが生えてこない人もいます。
生えてこないのにはいくつか理由があります。
生えるスペースがなく埋まっている
親知らずが生える順番は一番遅いため、他の歯が生えた後にスペースが残っていなければ、親知らずは生えることができません。
顎の骨の大きさや歯の大きさのバランスも関係しており、現代人の顎が年々と小さくなってきているのも理由と言われています。
そもそも存在していない
レントゲンを撮っても写らず、親知らず自体が存在しないことがあります。
尻尾が退化して無くなったのと同様に、人類が進化していく過程で、親知らずは退化傾向にあると言われています。
なので、親知らずが存在しないのには親知らずの退化が関係しています。
矯正治療では、親知らずの抜歯はどう判断されるのか?
先日の診療で、親知らずの抜歯はどうしても必要なのか?という相談がありました。
抜歯予定の歯科医院にて、抜歯のリスク説明を受けたら抜くのが怖くなってしまったという背景がありました。
矯正治療の際に親知らずの抜歯が必要か否かは症例によって異なり、必要な場合もあれば、そうでない場合ももちろんあります。
矯正開始前に抜歯をする場合や、治療終了後までに抜歯をすることが望ましい場合、抜かなくても良い場合など様々です。
矯正をするにあたって、抜歯が必要かどうかの判断は歯科医にしてもらいましょう。
≫過去のブログ記事もぜひ参考にしてみてください。矯正治療と親知らずの関係|必ず抜かなきゃダメ?
親知らずも動かすの?
矯正治療をするにあたって、親知らずというのは動かす対象外になります。
たとえ他の永久歯のように綺麗に生えていたとしても、装置をつけるのは前から数えて7番目の歯(第二大臼歯)までです。
その点もふまえて、どんな時に親知らずの抜歯が必要なのか、抜かない場合はどんな理由があるのか、いくつか紹介していきます。
親知らず抜歯の必要がある場合
不正咬合の原因が親知らずにもある場合
親知らずには、生えてこようとするときに前に向かって押し出す力があります。
それが原因で、歯が前に押されて動き、出っ歯になったり、デコボコになったりすることがあります。
そのままにしておくことは、治療の妨げになったり、矯正後の後戻りの原因となったりするため、このような場合は抜歯が必要になります。
遠心移動
歯を後ろの方に向かって動かすことを遠心移動といいます。親知らずがある所に向かって歯を奥に動かし、歯を並べるスペースを作ります。
その場合には、親知らずの抜歯が必要になります。
非抜歯矯正の場合
矯正治療では、前から数えて4番目か5番目の小臼歯を抜いて治療をすることがあります。
歯並びのデコボコを並べるためや、前に出ている歯を後ろに下げるためのスペースを確保するために行われ、便宜抜歯と呼ばれます。
非抜歯矯正はその便宜抜歯を必要とせずに治療をすることをいいます。
非抜歯矯正の場合、スペースがないため、親知らずを抜歯して歯を動きやすくするためのスペースをつくります。
噛み合わせた時に、当たってしまう場合
親知らずがまっすぐと綺麗に生えていても、矯正治療では動かす対象外になるため、他の歯が動いたときに、親知らずだけ位置が変わりません。
例えば、親知らずの歯の高さと、手前の奥歯の歯の高さが変わった時に、親知らずだけぶつかってしまって、噛み合わせの妨げになることがあります。
そういったことが考えられる場合は、抜歯をする必要があります。
抜歯の必要がない場合
親知らずが骨の中に埋まっている場合、抜歯をするのに適したタイミングではないと判断されることもあります。
抜こうとするとリスクが高かったり、骨を削る量が多くなり、難易度が高い抜歯になってしまいます。
その場合、親知らずが抜きやすい位置まで動いてからの抜歯が検討されます。
途中で抜歯が必要になることも
矯正を始める前には埋まっていた親知らずが、治療途中に生えてくることもあります。
装置をつけて歯が動き、親知らずが生えるスペースができることで、矯正治療開始前には出てこられなかった親知らずが、ぴょこっと頭を出します。
こういった場合、上下の歯を噛みあわせた時に、反対側の歯とぶつかってしまい、治療の邪魔にならないかどうかをみて抜歯をするかどうか判断します。
あえて抜かないケースも
親知らずが生えてこようとする力を利用したい場合は、抜歯をしないでおくことがあります。
親知らずが手前の歯を押して、歯並びが悪くなってしまうのと同じ力です。
本来であれば歯並びが悪くなる原因になってしまう力を、奥歯を前に動かしたい時には、有効に使うこともあります。
特に下の親知らずは横向きになっていることが多く、骨がしっかりとしていて動きにくい下の歯を前に押す力として助けてもらうこともあります。
親知らずの抜歯は歯科医師の指示のもと検討しましょう
矯正治療をするしないにかかわらず、定期的に状態を診察してもらい、抜く必要があるのかどうか判断してもらうことが大切です。
人によって状態も全く異なるため、たくさん調べて迷ってしまう前に、歯科を受診してみるのがおすすめです。
矯正治療に関しては、横浜駅前歯科・矯正歯科にて矯正相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお越しください。
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