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投稿日:2025.1.31

矯正治療後が本当の勝負!後戻りを防ぐ保定期間と保定装置の種類・特徴を解説します

矯正治療が無事に終了し、美しい歯並びを手に入れた患者さんにとって「治療が終わった!」と感じる瞬間は感慨深いものです。しかし、矯正治療の成功は「歯並びを整えること」だけではなく、「その状態を長期間維持すること」によって初めて達成されます。そのために必要不可欠なのが「保定期間」です。今回は、保定期間の重要性や注意点について、詳しく解説していきます。

1.保定期間とは何か?なぜ保定が必要なの?

矯正治療によって移動した歯が矯正装置を外した後、新しい位置で安定するまでの期間を指します。矯正治療によって歯を動かすと、歯を支える骨や歯茎が新しい位置に順応するのに時間がかかります。この間、歯は元の位置に戻りやすいため、保定装置(リテーナー)を使って歯を固定し、後戻りを防ぐ必要があります。保定を怠ってしまうと、後戻りが起こり治療の効果が失われるだけではなく、再矯正が必要になる場合もあります。

保定期間の目安は?

患者様の歯の状態や治療内容によって異なるため、ケースバイケースで判断はされますが、一般的に矯正治療の期間と同じくらい、またはそれ以上の保定期間が推奨されます。当院では、2年半とお伝えしています。ただし経年的な歯並びの変化は誰にでも起こりうるため永久的な保定を勧める場合もあります。
抜歯を伴う治療や歯の移動量が大きい治療、顎の骨を大きく動かすような治療の場合は長くなることがあります。また年齢によっても変わることがあり、若い患者様は骨が柔らかいため、比較的早く安定しますが、大人の場合は骨が硬いため保定期間が長くなることもあります。

2.保定装置(リテーナー)の種類と特徴

保定装置には主に「取り外し式」と「固定式」の2つに分けられます。
取り外し式タイプのリテーナーは、奥歯の嚙み合わせの定着や歯並び全体の維持といった目的で使用します。
一方で、固定式タイプのリテーナーは前歯部分に固定することで、前歯部の乱れやガタガタの戻りを防ぎます。

取り外し式リテーナー

クリアリテイナー(マウスピースタイプ)

保定期間 保定装置 クリアリテーナー マウスピース

透明なプラスチックのマウスピース型リテーナーです。透明なので目立ちにくい点が特徴です。当院は主にこちらのマウスピースタイプのリテーナーを使用しております。

ベッグリテーナー(プレートタイプ)
保定期間 保定装置 プレート ベッグリテーナー 保定期間 保定装置 プレート ベッグリテーナー

歯列全体を取り囲み、締め付けるためのワイヤーがついています。抜歯矯正治療後のよく使われている保定装置です。裏側がプラスチック、表側がワイヤーで作られています。

ホーレーリテーナー(プレートタイプ)

ベッグリテーナーと同様、裏側がプラスチック、表側がワイヤーで作られています。異なる点は、前歯部にしかワイヤーがなく、主に前歯部の後戻りを防ぎます。非抜歯矯正治療後によく使われている保定装置です。

QCMリテーナー(プレートタイプ)
保定期間 保定装置 プレート QCMリテーナー 保定期間 保定装置 プレート QCMリテーナー

ベッグリテーナーと構造はほぼ同じで、歯列全体を取り囲んで後戻りを防ぎます。前歯部がワイヤーではなく透明なプラスチックでできているため、ベッグリテーナーよりも目立ちにくいのが特徴です。

  • メリット:マウスピースタイプは審美性が高く、装着していることが目立ちにくい。
          プレートタイプは奥歯(臼歯)の嚙む面(咬合面)が覆われていないため、嚙み合わせが安定する。
          取り外しして洗浄が可能。食事や歯磨きがしやすい。
  • デメリット:装着を忘れるリスクがあり、十分な時間装着しないと後戻りのリスクが高まる。
           ベッグリテーナーとホーレーリテーナーは歯の表側にワイヤーがあるため、装置が目立ちやすい。

固定式リテーナー

リンガルリテーナー(FIXタイプ)
保定期間 保定装置 fixリテーナー リンガルリテーナー 保定期間 保定装置 fixリテーナー リンガルリテーナー

歯の裏側に金属のワイヤーを接着剤で直接つけるため、保定装置が目立つことはありません。主に前歯部のガタガタを後戻りを防止します。患者様ご自身では取り外すことができません。
基本的には、前歯6本か抜歯した方は前歯と小臼歯8本にワイヤーを接着します。外れたり清掃性のリスクから奥歯には装着しないため、リンガルリテーナーの方はマウスピースやプレートを併用することもあります。

  • メリット:装着を忘れる心配がなく、24時間歯を安定させられる。
          歯の裏側に接着するため、目立たない。
  • デメリット:ワイヤー部分の清掃が難しく、歯石が溜まりやすい。
           
    外れていることに気づきにくい。
           セラミックの面には接着しにくい。

3.保定期間中の注意点

保定装置(リテーナー)の適切な使用

保定期間中はリテーナーの装着時間を守ることが非常に重要です。矯正治療終了後、半年間は後戻りしやすいと言われているため、1日20時間以上の装着をお願いしています。保定期間を2年半と設けていますが、永久保定が推奨されています。ただし歯科医師の指示のもと就寝時のみの装着へと移行します。
固定式タイプのものは、ワイヤーの破損や接着部分の剥がれに注意が必要です。少しでも違和感や異常を感じた場合は、お早めに歯科医院へ連絡しましょう。

日常の口腔ケアを徹底する

保定期間 保定装置 デンタルケア 歯ブラシ タフトブラシ デンタルフロス

自分自身の口腔内のケアも重要ではありますが、リテーナーを清潔に保つことが、口腔内の健康を守るポイントです。
取り外し式の場合は、リテーナー専用の洗浄剤を使用しこまめに洗浄しましょう。

固定式の場合は、ワイヤー周辺を丁寧にブラッシングし、タフトブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを活用し、細かいところまできれいにしましょう。

定期的に歯科医院を受診する

保定期間中も定期的に歯科検診を受診しましょう。当院は矯正治療終了後、3カ月後6カ月後に定期検診の受診をお願いしています。リテーナーの状態確認や歯並びの安定・経過をチェックしています。早めに対応することで後戻りのリスクは軽減できます。

保定装置の管理を徹底する

保定期間 保定装置 リテーナーケース 

取り外しタイプのリテーナーの場合は、使用後は必ず洗浄し、専用のケースに保管しましょう。紛失や破損を防ぐためにリテーナーを持ち歩く時は、必ずケースに入れて持ち歩くようお願いしております。また洗浄する際は、リテーナーの変形防止のため熱湯は避ける、傷がつかないよう研磨剤が入っている歯磨き粉は使わずに洗うようにしましょう。きれいに保つためにはリテーナー専用の洗浄剤を使用することがおすすめです。洗浄剤についてわからないことがございましたら当院スタッフへお声がけください!
マウスピースの洗浄についてこちらのブログもご参照ください。≫≫≫マウスピースにも歯石がつく?知っておきたい原因と予防法

まとめ

保定期間は、矯正治療の成果を確実にするための「仕上げ」の期間です。この期間をネガティブに考えるのではなく、「美しい歯並びを守るための大切な投資」と前向きに捉えることが重要です。自分の努力が長期的な結果に結びつくことを意識し、モチベーションを高めていただけたらと思います。また保定期間を成功させるためには、保定装置を日常生活の一部として「習慣化」することが重要です。決まったルーティンを作ることで、無理なく続けられます。小さな成功を自分で認識することが大切かと思います。「今日は予定通りリテーナーを装着できた」「歯並びが安定してきている」など日々の達成感を得ることで、保定期間への意識を高めることができます。習慣化はストレスを減らし、長期的な結果を得るための鍵となります。保定期間中も適切なケアを続け、美しい笑顔を保ちましょう。
ご不明な点がございましたら、お気軽に当院スタッフへお声がけください。

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