投稿日:2024.9.25
歯科矯正用アンカースクリューは痛い?メリット・デメリットや注意点とは
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます!
「歯科矯正用アンカースクリュー」という装置をご存知ですか?
これは、近年多くの症例で用いられている補助的な矯正装置です。
しかし、この歯科矯正用アンカースクリューは使用するにあたり、骨へ装置を直接埋め込む必要があることから、痛みや安全面に対し不安を抱く方も少なくありません。
そこで本記事では、歯科矯正用アンカースクリューに関する基本的な情報をはじめ、メリット・デメリット、そして使用時の注意点について詳しく説明します。
目次
歯科矯正用アンカースクリューについて
歯科矯正用アンカースクリューは、矯正治療において補助的に使用される装置の一つです。
実物は小さなネジのような器具で、歯槽骨と呼ばれる骨に直接埋め込み使用します。
従来の治療では、例えば抜歯をして前歯を後ろに下げる際に、前歯を後方に引っ張るために奥歯をその固定源としたり、「パラタルバー」や「ヘッドギア」と呼ばれる装置を使用したりする必要がありました。
しかし、奥歯を固定源とするとその歯が望まない移動を起こす、パラタルバーやヘッドギアなどを使用すると装着中の違和感、患者様の負担に繋がってしまうことも少なくありません。
一方、歯科矯正用アンカースクリューはこのような症例においても、骨に直接固定されることで強力かつ安定した固定源となり、歯を効率的に動かすことが可能となります。
また、本体も小さくヘッドギアのように取り外しをする必要もないため、患者様の負担が少ないことが特徴です。
※歯科矯正用アンカースクリューは、糖尿病や妊娠中の方、その他全身疾患や服用薬によっては適用外となります。
歯科矯正用アンカースクリューは、便宜抜歯に伴う歯の大きな移動が必要な場合や、歯を歯茎側へと沈めるように移動(圧下)させる場合など、比較的難度の高い歯の移動が必要な症例で多く使用されます。
特に、以下は歯科矯正用アンカースクリューが向いている症例です。
- ガミースマイル
- 開咬(オープンバイト)
- 過蓋咬合(ディープバイト)
- 出っ歯
- 受け口
歯科矯正用アンカースクリューは痛い?
矯正治療で多くの人が気にするのが、治療による痛みではないでしょうか。
特に歯科矯正用アンカースクリューにおいては「骨に直接埋め込む」という術式の説明を聞くと、不安になる方も多いでしょう。
しかし、実際のところ歯科矯正用アンカースクリューの痛みは事前にイメージしていたよりも軽度で、中にはほとんど痛みを感じなかったという方も珍しくはありません。
歯科矯正用アンカースクリューの装着は、一般的に表面麻酔→局所麻酔を用いて行われるため、処置中の痛みを感じる方は少ない傾向にあります。症例によってもサイズを使い分けますが、直径は約2mm以下、長さは6〜10mmと小さいため、違和感や不快感はほとんどありません。
麻酔が切れた後は、鈍い痛みや軽い違和感が数日間続くこともありますが、数日で収まるのが一般的です。
ただ、術後に強い痛みや炎症、出血が続く場合は感染などの可能性があるため、早めに担当医へ相談しましょう。
術後は安定すると、痛みや違和感が出ることは基本的にはありません。
しかし、装置の周囲にプラーク(歯垢)が溜まりやすいことから、セルフケアがしっかりと行われていないとスクリュー周囲の歯茎に炎症が生じ、痛みや腫れ、出血などの症状が生じる可能性があります。
歯科矯正用アンカースクリューの周囲は「タフトブラシ」などを用いて、周囲を清潔に保ちましょう。
歯科矯正用アンカースクリューのメリット
歯科矯正用アンカースクリューを使った矯正治療には、従来の治療方法に比べ多くの利点があります。
効率的で精度の高い歯の移動が可能
特定の症例においては、歯科矯正用アンカースクリューを使用することで、効率的な治療が可能になります。
これは、骨に直接固定された歯科矯正用アンカースクリューが、歯を動かす際の強力な固定源となることで無駄な歯の移動が起こりにくく、かつ難度の高い歯の移動も精度が高くなるためです。
治療期間の短縮に繋がりやすい
歯が効率的に動き、望まない移動を起こした歯のリカバリーが必要なくなることで、治療期間は従来よりも短縮されます。
これは特に、抜歯症例で大きな歯の移動が必要な場合や、歯の圧下と呼ばれる移動が必要な症例など、矯正治療の中でも比較的難易度の高い治療において効果を発揮します。
装置の違和感や負担が少ない
歯科矯正用アンカースクリューのサイズは小さく、慣れてしまえば違和感はほとんどありません。
また、患者様自身で取り外しをしていただく必要もないため、違和感や負担は従来の方法よりも少ないといえるでしょう。
さらに、他の装置に比べて外からはほとんど見えないという特徴もあり、見た目を気にする方や、職業柄矯正器具が目立つことを避けたい方にとっても、大きなメリットとなります。
歯科矯正用アンカースクリューのデメリット
一方で、歯科矯正用アンカースクリューにもいくつかの欠点が存在します。
治療を検討する際は、メリットだけではなく以下のデメリットも考慮することが大切です。
装着時に不快感が生じることがある
歯科矯正用アンカースクリューの装着自体は、麻酔により痛みを感じることはほとんどありませんが、装着直後は軽い違和感や痛みが生じることがあります。
また、一部の患者様にとっては、処置を行う前に大きな不安を感じ、これがストレスとなることも少なくありません。
実際に処置を受けた際には「想像していたよりもすぐ終わり、意外と大丈夫だった」と感じる方がほとんどであるものの、処置に麻酔を用いる外科処置を要するため、心身の負担を招く可能性があることが、歯科矯正用アンカースクリューのデメリットの一つです。
脱離や感染のリスクがある
特に、装着後のケアが不十分で、口腔内の衛生状態が悪い場合、歯科矯正用アンカースクリューの周辺で炎症が発生する可能性があります。
さらに、埋め込んだ位置が悪い場合や、強い外力がかかった場合には動揺が起こり、脱離のリスクが高くなってしまいます。
歯科矯正用アンカースクリューを用いて矯正治療を行う場合には、信頼のおける矯正歯科医のもとで処置を受け、装置の周囲を清潔に保ち指などで不用意に触らないようにしましょう。
治療費が増える
当院では、以下の図のようにトータル治療費制度を導入しておりますので、アンカースクリューを使用する場合でも追加費用はいただきません。
しかし一般的には、歯科矯正用アンカースクリューはオプションとして用いられることがほとんどです。
その場合、表側矯正装置など通常の装置にかかる費用に加え、歯科矯正用アンカースクリューの費用が別途必要になるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
料金はクリニックや使用する本数によって異なりますが、1本あたり3〜6万円前後かかることから、総合的な治療費が増加する点も歯科矯正用アンカースクリューのデメリットとなります。
歯科矯正用アンカースクリューを使用する際の注意点
歯科矯正用アンカースクリューを使用する際は、口腔衛生の管理が非常に重要です。
スクリュー周辺には、食べかすや細菌の塊であるプラークが停滞しやすくなります。
毎日歯磨きやタフトブラシなどを用いて、歯科医から指導されたケアを徹底し装置の周囲を丁寧に清掃しましょう。
また、歯科矯正用アンカースクリュー周囲の痛みや違和感が続く際はそのままにせず、クリニックへ相談することも大切です。
強い痛みや違和感が長引く場合、感染やスクリューの緩みが原因の可能性があるため、異常を感じたら早急に対処しましょう。
放置すると、治療の中断や感染の悪化など、さらなるリスクが生じる可能性があります。
まとめ
今回は、抜歯や虫歯治療などに比べ痛みは少なく、患者様が想像するよりも心身の負担が少ない装置「歯科矯正用アンカースクリュー」について解説しました。
痛みや感染のリスク、コストなどのデメリットもありますが、特に難易度の高い矯正治療においては、効率的かつ精度の高い歯の移動が期待できるため、治療を受ける際に大きなメリットをもたらします。
歯科矯正用アンカースクリューを含め、矯正治療では事前に担当医と十分に相談し、メリット・デメリットを理解した上で治療方法を選択することが重要です。
自分のライフスタイルや希望に合った最適な治療方法を選び、健康的で美しい歯並びを目指しましょう。
歯並びが気になる方は、どんな些細な内容でも当院へお気軽にご相談ください。
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