投稿日:2024.12.20
矯正治療で使う、セルフライゲーションブラケットってなんのこと?
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます!
矯正治療を検討している方の中には、「痛みがあるの?」「治療期間が長い?」など気になることがあるのではないでしょうか。
ワイヤー矯正の中でもいくつか種類があり、ブラケットの種類を変えると痛みを軽減したり、治療期間を短縮できる方法があります。
そこで今回は、矯正治療で使うセルフライゲーションブラケットについて詳しくご紹介します。
目次
セルフライゲーションブラケットとは
従来のワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを使用して、細い固定用のワイヤー(結紮線)や小さな固定ゴム(モジュール)で固定します。
そうすると、固定した部分のワイヤーに強い力がかかるため、大きな摩擦が生じます。
矯正では、この摩擦力がデメリットになり、摩擦力より強い力をかけて歯を動かす必要があります。
そのため、歯の違和感や痛みにつながりやすくなります。
ブラケット部分に専用のクリップやシャッターがついているセルフライゲーションブラケットは、シャッターを閉じることで、ワイヤーを固定することができます。
そのため、ワイヤーの間にすき間ができるので、ワイヤーとの摩擦が起きにくくなります。
この仕組みで、従来のワイヤー矯正より弱い矯正力で歯を動かすことが可能になります。
メリット
1 痛みを軽減できる
セルフライゲーションブラケットは、弱い力で歯を動かすため、矯正中の痛みを軽減できます。
矯正の痛みを感じるタイミングとして多いのが、調整をした時にワイヤーを締めた時でしょう。
しかし、セルフライゲーションブラケットは、シャッターの中にワイヤーを入れるだけのため、ワイヤーを強く固定する必要がありません。
そのため、従来の10分の1程度の力で歯を動かすことが可能なため、痛みや違和感を軽減できます。
2 調整の時間を短縮できる
一般的なワイヤー矯正の調整の場合、ワイヤーのゴムを交換したり、結紮線を外したりするため、45~60分程度の時間を要します。
一方、セルフライゲーションブラケットは、ワイヤーをシャッターの中に入れるだけでゴム交換や結紮線を使う必要がないため、調整の時間を短縮できます。
3 歯根吸収のリスクを軽減できる
矯正治療では、歯にかける力が強すぎると歯や歯を支えている組織にも負担がかかります。
適切な力をかけていれば問題なく治療ができますが、歯周病になってしまったり、強い力が加わり続けた時には歯根吸収が起きる可能性も。
セルフライゲーションブラケットは、弱い力で歯を動かせるため、歯根吸収のリスクを軽減できます。
4 抜歯をせずに治療できる可能性が高くなる
歯を並べるスペースが足りない場合に、抜歯せずに無理に歯を並べると、前に歯が出てきてしまいます。(いわゆる歯並びの良い出っ歯の状態)
そのため、スペースに応じて抜歯が必要となります。
抜歯を出来るだけ避けたい方も多いと思いますが、セルフライゲーションブラケットの場合、歯列の自然な拡大効果が見込めますので、抜歯をせずに治療ができる可能性が高くなります。
あくまで可能性が高くなる、というお話ですので詳しくは担当の歯科医師への確認が必要です。
5 顎間ゴムが効きやすい
矯正治療の中で、かみ合わせのバランスを整える時や細かい歯の動きを調整する時に「顎間ゴム」を上下の歯にかけることがあります。
この顎間ゴムを使って、上下のかみ合わせを調整する目的があります。
ただし、従来のワイヤー矯正のケースでは、ワイヤーがしっかり固定されているため、歯の動きが制限されていたため、顎間ゴムが効きにくい特徴があります。
そのため、顎間ゴムに力をかけることで歯を動かしています。
セルフライゲーションブラケットを使うと、ワイヤーがある程度柔軟に動くことができるため、弱い力の顎間ゴムでも歯を動かすことができます。
デメリット
1 ほかのワイヤー矯正より費用が高い
セルフライゲーションブラケットは、従来のワイヤー矯正のブラケットに比べるとシャッターがついているなど複雑な構造をしています。
そのため、従来のブラケットと比べると費用が高くなります。
その分様々なメリットがある治療ですが、それぞれの治療のメリットとデメリットを比較して矯正治療を選択しましょう。
精密検査をした後の治療計画の際に費用の目安をお伝えすることができます。
気になることはなんでもご相談いただき、患者様が納得してから治療をスタートします。
2 セラミックブラケットより目立ちやすい
従来の表側矯正のブラケットの中で、白いセラミックのブラケットは審美的に目立ちにくくなります。
ただ、セラミック素材でも、セルフライゲーションブラケットだとシャッター部分に金属を使用しているため、シンプルなセラミックブラケットと比較すると少し目立ちやすい特徴があります。
当院は、基本的にセルフライゲーションブラケットを使用していますが、裏側矯正の場合にはほとんど周りからは見えることなく矯正治療が可能です。
装置が目立ちにくい裏側矯正とは?
裏側矯正はワイヤー矯正の1つですが、歯の裏側にブラケットとワイヤーをつける方法です。
矯正装置が歯の裏側につくため、矯正中の装置の見た目がほとんど分かりにくい方法です。
内側から力をかけるため、出っ歯や受け口などの歯を内側に動かす歯並びを効率的に矯正することができます。
また、セルフライゲーションブラケットは矯正治療の期間を短縮できたり、痛みを軽減できるなどメリットの多い装置ですが、表側矯正で行うとシャッターの部分の金属が少し見えることがあります。
そのため、矯正中の装置の見た目が気になる方は裏側矯正を選択すると、見た目を気にすることなく、矯正ができます。
取り外しができるマウスピース型矯正とは?
マウスピース型矯正は、口の中をスキャンしてぴったり合ったマウスピースを作製します。
1週間~10日程度で少しずつ形の違うマウスピースに交換しながら歯を動かす方法です。
透明の薄いマウスピースを使用するため、矯正中の装置の見た目が目立ちにくい方法です。
また、取り外しができるため、食事や歯磨きを矯正前と同様に行うことができます。
その分自己管理が必要な矯正方法です。
1日20~22時間のマウスピースの装着が必要なため、食事や歯磨きの時間以外は寝ている時間も含めてマウスピースの装着が必要です。
「ちょっとだけ……。」と外している時間が長くなってしまうと決められた装着時間を守ることができず、治療計画通りに歯が動かないことがあります。
また、さらに装着時間が短くなってしまうと、マウスピースが合わなくなってしまうケースもあります。
マウスピース型矯正は、スキャンした情報を元に1度に多くのマウスピースを作製するため、作り直しになってしまうことも。
そのため、決められた装着時間をきちんと守る必要があります。
まとめ
セルフライゲーションブラケットはワイヤーの摩擦力を軽減し、弱い力で歯を動かすことができます。
そのため、従来のワイヤー矯正より痛みが出にくく、効率的に歯を動かすことが可能です。
矯正装置にはそれぞれ特徴があり、患者様のご希望と歯並びに応じてより良いよい矯正方法をご提案しますのでお気軽にご相談ください。
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※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。