投稿日:2025.4.11
裏側矯正に必要不可欠なセットアップモデルとは?
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
セットアップモデル
裏側矯正は矯正治療の中でもハイレベルな治療方法になります。
歯の表側と裏側とでは形態が違い、表側はつるっと裏側はデコボコしています。
形態には個人差があり直視もできない裏側は、矯正用器具やワイヤーを装着するのが難しい処置になります。
そこで、歯の理想的な位置に矯正器具を取り付けられるようにするためセットアップモデルを使います。
治療計画の精度を高めるために必要不可欠なセットアップモデルですが、どのようなものなのか、メリットや作成手順などについて詳しく説明していきます。
最後までお読みいただくことで矯正治療への理解も深まることでしょう。
セットアップモデルとは?
(左)初診模型・(右)セットアップモデル
セットアップモデルとは、歯科医師が治療計画を立てる時の重要な指標になるもので、矯正治療の最終的な歯並びをシュミレーションした歯型の模型のことを言います。
矯正治療を始める前に、お口の中をスキャンするか粘土のような材料で型取りをして、そのデータをもとに治療後の歯並びをシミュレーションし、3Dプリンターで作製します。
セットアップモデルを作製することにより、治療後にどのような歯並びになっているのか3Dで予測することができます。
セットアップモデルを作る目的
裏側矯正治療では、ブラケット装置を裏側(舌側)に付けるので装置の取り付け位置やワイヤー調整が特に難しくなります。
セットアップモデルを使用することで以下の重要な点をカバーしてくれます。
1.ブラケットの正しいポジショニングを決定
矯正治療では、理想的な歯並びをつくるためにブラケットやワイヤーなど矯正器具を取り付ける位置がとても重要になります。
裏側矯正では一本一本の歯の形態が異なることや取り付け位置の確認を直視できないため、正確な装着のためにセットアップモデルが必要になります。
2.最終的な歯並びのシュミレーションができる
セットアップモデルを使って理想的な歯並びを再現させることで、治療計画の精度を上げることができます。
3.細かなワイヤー調整に使用できる
セットアップモデル&ワイヤーの見本となるジグ
裏側矯正では歯のデコボコとした形態に合わせてワイヤーの形を調整する必要があります。
セットアップモデルを使うことで正確なワイヤー調整ができ、歯の移動を細かくコントロールすることができるようになります。
4.矯正の進行度チェックの確認
元の歯並びからどのくらい矯正が進んでいるか、矯正が進行するごとに治療計画と照らし合わせて進行状況をチェックすることができます。
セットアップモデルを作る5つのメリット
セットアップモデルを作ることで得られる大きなメリットがあります。
矯正治療のゴールが明確になる
セットアップモデルを作ることで理想とする歯並びのゴールが明確になります。
デコボコ、ガタガタと不揃いな歯並びからキレイに整った理想的な歯並びになった時にイメージがつきやすくなり、矯正治療のゴールが模型で確認することができます。
矯正治療の成功率を上げる
裏側矯正はブラケット装置やワイヤーの位置付けを直視することができないので、治療を始める前にシュミレーションを行うことで矯正治療の成功率を高めることができます。
矯正治療期間の短縮につながる
セットアップモデルを活用することで、計画に沿った矯正力を歯にかけることができるので、スムーズな歯の移動が可能になります。
前もって歯の移動経路をシュミレーションすることができるので、無駄な調整をなくすことができ治療期間の短縮につながります。
モチベーションのアップ
矯正治療を開始してステップを進めるごとに歯の移動が行われますが、どのくらい歯が動きゴールに近づいてきているのかセットアップモデルと比べることで実感が沸きモチベーションアップになります。
オーダーメイドの装置を作成できる
セットアップモデルをつくる時のデータを基にして、患者さん一人一人に合わせたオーダーメイドの矯正装置を作成することができます。
歯の凹凸や大きさに合わせて精密に作る必要があるのでセットアップモデルを活用します。
セットアップモデルの作成手順
裏側矯正に必要なセットアップモデルの作成手順は下記のようになります。
実際に矯正治療を始めた時のイメージにもなるので確認しておくといいでしょう。
1.カウンセリング
まず初めにカウンセリングを行います。
どのような所に悩みがあり、どのような歯並びが理想なのか、歯を抜くことに抵抗はあるか、治療期間や料金など全体の流れについてご説明をさせて頂きます。
気になることや分からないことは何でも聞きましょう!
2.精密検査
矯正治療を検討する場合、より詳しく現状を把握することで具体的な説明ができるようになります。
そのために必要になるのが精密検査で、レントゲン撮影や歯の型取りなどを行って資料を集めていきます。
精密検査の結果とカウンセリングで患者さんにお聞きした内容を踏まえて治療計画が立てられます。
レントゲン撮影
パノラマX線写真
虫歯や歯周病のチェックも同時にできますので、健康状態によっては必要な治療から始めることもあります。
CT撮影
歯科用CT(3DCT)
お口の型取り
現状の歯並びを確認するために歯の型取りをします。
方法としては、粘土のような歯科材料を使用したお口の型取りや歯科用スキャナーでスキャニングをします。
より正確な資料をつくるために両方行うこともあります。
写真撮影
現状の歯並びや噛み合わせ、お顔を写真撮影します。
3.模型の作成
初診時模型
歯の型取りしたデータを元に現状の歯並びを模型にします。
模型にすることで色々な角度から歯並びの状態を見ることができ、患者さんご本人に説明する際にも理解しやすくなります。
4.理想的な歯並びのシュミレーション(セットアップモデル)
セットアップモデル
5.矯正治療の計画
歯科医師は矯正治療開始から歯並びが整い終える治療終了までのステップを計画します。
理想とする歯並びに整えるために、下記の内容を考えながら治療計画はを立てていきます。
・抜歯をするか抜歯をしないか患者さんの希望も考慮して決める
・IPR(歯を削る)をして歯を並べるためのスペースを確保する
・歯を動かす順番や移動量を調整する
・歯に力を加える順番を決める
・どのような矯正器具を使用するか決める
6.矯正器具の位置調整
セットアップモデルの模型を基に、ブラケット装置の位置を決定し治療計画に沿った歯の移動ができるように精密なワイヤー調整を行います。
この時に使用されるブラケット装置は患者さんの歯の状態に合わせたオーダーメイドブラケットであることが多いです。
7.最終確認
セットアップモデルを基に治療計画を最終確認します。
患者さんの納得も得られるようであれば矯正治療スタートになります。
まとめ
今回は、セットアップモデルのメリットや必要性、作成手順など矯正治療全体的な説明をしました。
裏側矯正ではセットアップモデル作成が、矯正装置の正確な位置付けから治療の成功、矯正治療期間の短縮や患者さん自身のモチベーションアップにもつながる大事な工程です。
特にデジタル技術が進化してきた現在では、より精密な模型の作成と治療計画が立てられるようになりました。
難易度の高い裏側矯正治療も最新の技術を活用しながら精度の高い治療を提供できるようになっています。
これから、矯正治療をお考えの方もまずはカウンセリングでお話を聞いてみてどのような治療法があるのかを知ることから初めてみるのもいいでしょう。
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