投稿日:2024.8.30
マウスピース矯正っていつから始まったの?インビザラインの歴史を深掘りしてみました
こんにちは。横浜駅西口から徒歩3分、矯正専門歯科の横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
先日矯正のカウンセリングにいらした患者様とマウスピース矯正についてお話している時に、「マウスピース矯正っていつから始まったんですか?」というご質問をいただきました。
ワイヤー矯正はずっと昔からあるけど、マウスピース矯正ってわりと最近できた治療だというイメージを皆さんお持ちなのではないでしょうか。
恥ずかしながら、その質問にすぐ答えることができなかったため、改めてマウスピース矯正について、その中でも世界的にシェアが1番多いインビザラインの歴史について詳しく調べてみました。
今回の記事を最後まで読んでいただいた後には、きっとインビザラインについて詳しくなっていると思います!
では始めていきましょう〜!
目次
インビザラインってなんなの?
インビザライン(Invisalign)とは、アメリカにあるアライン・テクノロジー社が開発し、提供しているマウスピース矯正の種類の一つです。
マウスピース矯正について検索して調べてみると割とよく出てくるのかなと思います。
これまでに世界100カ国以上、1700万人以上の人々にインビザラインを使っての治療が提供されています(2023年末時点)。
マウスピース矯正はワイヤー矯正とは違い、自分で取り外しができるタイプの矯正治療です。
透明なプラスチック素材でできているので、つけている時に目立たないというのも大きな特徴です。
食事や歯磨きはこれまで通り出来るので、食べにくいことや、歯磨きが大変などのストレスは感じることなく過ごせます。
金属アレルギーがあってワイヤー矯正が出来ない方や、ブラケットやワイヤーがついていることで、楽器の演奏やスポーツの妨げになってしまう方には、魅力的な矯正方法ではないでしょうか。
ここで本題の…マウスピース矯正はいつから始まった?
マウスピース矯正の歴史を調べると、やはりアライン社が開発したインビザラインがマウスピース矯正を世に広めた先駆けとなったという記事が多かったのですが、マウスピース矯正の歴史は意外と古く、100年近く前から行われていたという驚きのブログ記事を見つけました!
記事によると、1926年にはDr.スナイダーがプラスチックのマウスピースを用いて、歯を動かしていたことがわかっているそうです。
私自身も、ワイヤー矯正に比べたら歴史はかなり浅いと思っていたのでびっくりです。
もうすぐ100年の歴史となるマウスピース矯正は、時代と共に進化して現在のクオリティにまで辿りついたのですね。
参照:”マウスピース矯正の歴史は100年以上【世代別マウスピース矯正の特徴】”
現在のマウスピース矯正は、主に光学スキャナー(光のカメラ)でお口の中を撮影し、3Dデータを取り込み、3Dプリンターを使って作られています。
元々は印象材と呼ばれる粘土の様なもので歯型を取り、そこに石膏を流し、立体的な模型を使っていました。
その為時間や労力もかかりますし、石膏模型は輸送中に壊れてしまう可能性もあるため、海外への輸出などはとても困難でした。
技術やテクノロジーの進化も、マウスピース矯正が世界的に広がった一因となっているのは間違いないですね。
いよいよインビザラインが登場します!
そんな歴史の中、アライン・テクノロジー社がインビザラインを開発したのは1997年。
その2年後の1999年からアメリカでインビザラインを使っての治療の提供が始まったそうです。
アライン社を立ち上げたのは、歯科医師ではなく、当時スタンフォードの学生だったコンピュータ科学者のZia Chishti(ジア・チシュティー)と、Kelsey Wirth(ケルシー・ワース)の2人です。
Ziaはワイヤーでの矯正治療を経験していました。
ただ治療に対する印象はあまり良いものではなく、装置の違和感や痛み、煩わしさが強く印象に残っていたそうです。
その後、矯正後の後戻りを防ぐために使われるマウスピース型の保定装置を見て、この方法で歯は動かせないものかと思いつき、それがインビザライン開発のきっかけとなったそうです。
ワイヤー矯正の大変だったところ、治療中こうだったら良いのにといった、経験者ならではの目線があったことも、インビザラインの開発に大いに役立ったのではないでしょうか。
アメリカでは1999年から提供が始まったインビザラインですが、日本にやってきたのはもう少し先になります。
2006年に、ようやく日本でもインビザラインの提供が始まります。
日本では、アライン・テクノロジー社のグループ会社のインビザライン・ジャパン株式会社がインビザライン・システムの提供を始めました。
やっぱり歴史あるワイヤー矯正には劣るの?
たまにですが、カウンセリングにて患者様から、「マウスピース矯正でちゃんと治るの?」「ワイヤー矯正の方が昔からあるから、しっかりしている気がする」
という様な、ワイヤー矯正に対する絶大な信頼と、マウスピース矯正に対するちょっとした不信感をもった質問をいただきます。
よく知らない事に関して、不安になることはありますよね。
実際にインビザラインが販売された当初は、治療できる症例も少なく、治療のクオリティもさほど良くなかったと言われています。
矯正歯科医師の中でも、すぐに認められるものではなかったようです。
ですがその後、どんどんと症例数や技術が進化し、現在の様なマウスピース矯正と言ったらインビザラインと呼ばれるようにまで、信頼と実績が積み重なっていったのです。
日々、矯正治療を目の当たりにしている私から見ても、マウスピース矯正はワイヤー矯正に引けを取らない素晴らしい治療だと思います。
どの種類の治療でも言えますが、マウスピース矯正が適応となる場合と、希望しても治療が出来ない場合はあります。
そういったことも含めて、カウンセリングや精密検査、診断を通しその方に合った治療の提案をする場が必要になります。
インビザラインなら、どこで治療しても同じ仕上がりになるの?
インビザラインが世界中で提供されていたとしても、どこの歯科医院で治療しても同じ治療結果になるということはありません。
インビザラインを提供しているところならどこでも一緒で、違うのは費用くらいかな〜と思われがちですが、実は全く違うんです!
というのも、治療の計画を立てるのはあくまでも歯科医師です。
精密検査で取得したデータに基づいて、安全で見た目も美しく、機能面もしっかりと兼ね備えた歯並びをデザインするのは担当する歯科医師なのです。
治療の計画を立てる人が違うと、もちろん違った仕上がりになりますよね。
マウスピース矯正の治療計画を立てる歯科医師の経験と技術がとても大切になります。
おまけ…マウスピース矯正を自作したすごい人がいた!
数年前に少し耳にしたことがあったのですが、海外で、矯正用のマウスピースを自分で作った人がいるという驚きのお話があります。
ニュージャージー工科大学の学生、Amos Dudley(アモス・ダドリー)は中学生の頃に矯正をしましたが、上の歯の後戻りが気になり、再度矯正治療を検討しますが、その費用の高さから支払う気にはなれずにいました。
ある日、偶然マウスピース矯正で使われるマウスピースの画像を目にした時に、3Dプリンターで作ったような跡がある事に気がつきました。
それなら自分で作ることができるんじゃないかと思ったそうです。
というのも、彼は大学でデザインを専攻していて、3Dプリンターに関する知識や、通っている大学で3Dプリンターそのものも使える環境にあったのです。
結果的に、かかった費用はわずか60ドルで、気になっていた前歯のデコボコも綺麗にすることができたそうです。
彼のブログには実際に作った過程や、歯並びのビフォーアフターの写真なども詳しく載っていて、とても面白かったので、興味のある方は是非見てみてください。
参照:”Orthoprint, or How I Open-Sorced My Face”
“3Dプリンターで歯列矯正を格安DIYした理系大学生の話”
彼の場合はうまく仕上がり、問題ないようですが、実際には矯正治療を自分で行うことはリスクの方が多いです。
あくまでも、こういうすごい事をする人もいるんだな〜というくらいで留めて頂いて、皆さんはしっかりと矯正歯科にて安全に治療をしましょう!
マウスピース矯正に興味があるけど、よくわからない、もっと詳しく聞きたいという方は是非、横浜駅前歯科・矯正歯科の初回無料カウンセリングへお越しください。
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